エウレカセブン DVDの七巻
を昨夜つうか今日の早朝に鑑賞。形骸化しきった図式的な物語に、単純だけど真摯な倫理観を注入して、ダイナミックに見せている。こういってしまうと簡単だし、だから批判されたり侮蔑されやすい作品なのかも知れない。でも複雑な世界を複雑に描くか、複雑に描くことすら失敗して意味不明な代物を作ってしまったり、あるいは物語の形骸だけを提示するだけのものに混じって、こういう作品があるということは、それ自体でひとつの希望だと思った。ただまあ本当に、あまりに語り易そうなだけに、普段から複雑さから単純な命題を引き出したり、逆に単純にみえる事象から複雑な思考を引き出す人たちからすれば、警戒を呼び起こしてしまう作品でもあると思う。それからやはり、単純な倫理観というのはそれだけで十分危険であって、この作品が非常に問題があるということも否めない。でも僕は複雑でかつ単純な人間なので、こういう作品は大好きだ。意図的に似せているということもあるんだろうけど、ゴダールに似てると思った。