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オイディプス帝国主義、構造論的解釈かな。
いずれも精神分析批判だと思われる。いままで読んできたところで私が思うには、『アンチ・オイディプス』の長所は表面的にもそれとわかる精神分析批判ではなく、資本主義と分裂症の関連について「欲望機械」「欲望的生産」がまさに生産的な視野を提供することの提示しているところなので、わざわざ精神分析を批判されてもまだるっこしい思いに苛まれるばかりでどうも面白くない。しかし、オイディプスの三項図式でもっていろいろなものごとをわかりやすく説明しうるという(前『アンチ・オイディプス』的な)精神分析の理解は、そのわかりやすさゆえに強力であろうから、こういう記述も重要なのだろうなと思いながら読み進めているところでもある。ちなみに「欲望機械」「欲望的生産」の生産性、あるいは「生産」や「欲望」の概念を理解するにあたっては、「機械」の概念の理解が重要なのかな。