二次元美少女論
井上淳也の登場である。彼はゲーセン系美少女の最高峰・美作いろり(『エスプレイド』、1998)や、後の自身の作品にも昇華された柊小雨(『ぐわんげ』、1999)を生み出すなど、重要な仕事をした。
(中略)井上がアーケードゲームという分野で表現した美少女達は、清純さと気品にあふれており、いわゆるアニメ顔的な表現ともポリゴン系CGとも一線を画した独自の美少女像を打ち出すことに成功している。また、シューティングゲームながら、プレイヤーの選択したキャラクターが生身の人間として画面に表現されるなど、非「メカ乗り込み型」という可能性を提示したことは、格ゲーの持つゲーマーとキャラクターの一体感に迫るものであった。
吉田正高『二次元美少女論』をまだ読んでいる。そこにこんな一節が出てきた。ゲーセンにもゲーム自体にも親しんでいない自分としては、この記述は気になる。斎藤環『戦闘美少女の精神分析』を補完する重要な点なんじゃないだろうか。
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