『アンチ・オイディプス』15日目

第二章 精神分析と家族主義 すなわち神聖家族
第九節 プロセス

彼はただ、狂人になることを恐れるのをやめたのである。彼はもはや彼を冒すことのない崇高な病としてみずからを生きる。

文学が既成の秩序に合致し、誰にとっても無害な消費対象に還元されてしまうとき、そこでもまたオイディプス化が最も重要な因子のひとつとなっている。

アルトーに対してブルトン、レンツに対してゲーテヘルダーリンに対してシラー、こういう人物たちが常に存在して、文学を超自我化し、私たちにこう語る。用心せよ。やりすぎるな。「如才なさを欠いては」ならない。ウェルテルはいいが、レンツはだめだ!文学のオイディプス的形式は、商品の形式なのだ。