フロイト

東浩紀

『サイバースペースはなぜそう呼ばれるか』再読中 今日は2-6を読んだ。いよいよ『存在論的、郵便的』と『動物化するポストモダン』との接合点としての「サイバースペース」論が展開されていく。 要約するとれば ジョナサン・クレーリー『観察者の系譜』を頼…

『精神分析の抵抗』より

そしてだからこそ、1971年の『ポジシオン』の中で、つまり「真実の配達人」を発表するよりも4年も前に、私はこのことを述べておいたのだし、先ほどマジョールもこのことを想起させてくれたが、ラカンに対する私の理論的「対決=闡明」は、「みずからの仕事を…

『自我論集』「子供が叩かれる」より

性倒錯はエディプス・コンプレックスから由来するものであることが一般的に確認されるとすれば、エディプス・コンプレックスの重要性が、さらに高まることになる。我々は、エディプス・コンプレックスは神経症の本来の中核であり、エディプス・コンプレック…

自我論集も読み始めた。

自我論集 (ちくま学芸文庫) 「欲動とその運命」 訳注より 本能と訳されることもある欲動Triebという概念は、フロイトがこの論文で指摘しているように、あいまいで問題を孕んだ概念である。フロイトによると欲動とは、人間の心と身体の<境界>に存在する動力…